ごあいさつ
この度は「ロマンスファンタジー漫画原作大賞」へご応募いただき、誠にありがとうございました。全部で165作品が集まり、どの作品も指定した
キーワードが存分に盛り込まれ楽しく審査させていただきました。その中から特にタテカラー漫画にマッチした8作品が受賞する運びとなりました。
コミカライズが決定した作品は早速準備を進めていますので、ぜひご期待ください!
※ ロマンスファンタジー漫画原作大賞概要はこちら
結果発表
大賞
賞金30万円+タテカラー漫画連載確約+ガブリエラブックスにて書籍化確約
該当なし
準大賞
賞金10万円+タテカラー漫画連載確約
傲慢花嫁と恋の契約 著者:葬田なない
辺境伯の末娘であり、十八歳になったシルウィンは、高すぎる理想と強すぎる自己愛により婿が決まらないでいた。しかしそんなシルウィンの元へ、ディルセオン公爵家の長子、アスターと婚姻を結べと王命が下る。アスターはシルウィンの初恋の人で、その高すぎる理想の基盤となった人物でもあった。運命だと歓喜するシルウィンに向かって、アスターは自分には愛する人がいることを伝える。さらに公爵家へとやってきたシルウィンに、周りの使用人たちは冷たく接する。自分至上主義のシルウィンは怒りに打ち震え、復讐を決意するが──。
講評
「傲慢花嫁」というタイトルに負けないヒロインの性格や強い意志。読んでいて惹かれるものが多々ありました。 ヒロインの「嘘が見える設定」がうまくかみ合い、ヒーローと復讐をたくらむ姿や自信溢れる姿を見ていると「先の展開が早く読みたい!」と思う事が多かったです。タテカラー漫画ではこのような構成が大切なポイントになります。 最後まで読者をワクワクさせられる要素が沢山詰まっている作品でした。(コミカライズチーム・さかもと)
クズな夫には淫らで最高の復讐を 著者:茶川すみ
幼き日の初恋の相手と偶然結婚できた、子爵令嬢のセレナ。しかし夫となったヘヴンは昔とは違い、見た目は良いが性格の悪いクズに成り果てていた。
ヘヴンは平凡な容姿のセレナを見下し、義務的に子作りをしに来るだけで全く見向きもしない。外で派手な女遊びを繰り返す彼からのあまりの仕打ちに、セレナの怒りは限界を迎えていた。
そうしてヘヴンに対する復讐を決行したセレナだったが、その後から彼の様子に変化が見え始める。
講評
初恋相手との結婚という出だしから幸せになるのかと思いきや、ヒロインに対しての冷たい発言や行動に衝撃を受けました。 復讐が「閨」という斬新さがあり、性的描写も丁寧に描かれていて、話のテンポも速い。人気が出るポイントをしっかり押さえている作品でした。 ヒロインとヒーローのひときわ目立つ性格と、物語の内容がタテカラー漫画にしっかりマッチしていると感じました。 (コミカライズチーム・さかもと)
佳作
賞金3万円+タテカラー漫画連載検討
ストーカー令嬢の思わぬ誤算~え?貴方もストーカー?~ 著者:綾瀬 慧梛
公爵令嬢アリスティアは恋をしている。社交界デビューの日に一目惚れしたルクレティウスに淡い恋心を抱いているアリスティア。いつしか彼の行動を観察することが日課になり、遠くから見つめることに何よりも幸せを感じていた。
だが、婚約者もいない娘を心配した父公爵はある日、アリスティアの了承も得ずに婚約者を決めてしまった。落ち込むアリスティアの目の前に現れたのは、夢にまで見た愛する人で……。
予想もしていなかった出来事に戸惑うアリスティア。バレてはいけない。自分が彼のストーカーだなんて、絶対にバレてはいけない……!
しかしある日、彼の秘密を知ってしまい──。
ストーカー(二年目)×ストーカー(六年目)のすれ違い恋愛。
婚約破棄から十年後、元婚約者に呪われた。 著者:扇扇レンナ◆明石唯加
ロンバルディ王国に住まうヴェルディアナは名ばかりの伯爵家バッリスタ家の令嬢。そんなヴェルディアナは十五歳のある日、両親によって婚約の話を告げられる。相手は名門侯爵家の嫡男であるリベラトーレ・カザーレ。丁寧でとても優しく、ヴェルディアナのことをとても大切に扱ってくれる。まさに、理想の男性。……年齢以外は。
そう、リベラトーレの年齢は八歳。ヴェルディアナよりも七つも年下だったのだ。
「リベラトーレ様だって、こんな年上の妻絶対に嫌になるわ」ヴェルディアナはそう考え、リベラトーレに対し「貴方は年下すぎるから婚約を解消したい」と告げる。さらに、それから数日後バッリスタ家は没落してしまい、発表前だったヴェルディアナとリベラトーレの婚約はなかったことになった。
それから十年後。平凡な街娘として暮らしていたヴェルディアナは、ある日突然呪われてしまう。しかも、呪いの効力は「異性に触れられると激痛が走る」という厄介なもの。一体だれが⁉
元聖女ですが、聖女様(男)の世話を焼くのに夢中で婚活している暇がありません 著者:月谷こっこ
聖女として生きるべく神殿で修行を続けていたルチアだが、異世界召喚でやってきたイオリにお株を奪われてしまい、晴れて元聖女となってしまった。
仕方がないから、イオリに聖女としてのノウハウを教えてから婚活をしなくてはと思っていたが、そのイオリから衝撃的な事実を聞く。
「あのう……この世界では男でも聖女になるんでしょうか……?」
かくしてこの世界の常識を教え、どうにか神殿を追放されても生きていけるようにしないと、異世界に帰る方法もないのに死んでしまうと、ルチアは必死になって彼に教育をすることになるが。
元聖女と聖女(男)の勘違いからはじまるラブコメディー。
審査員からの総評
ガブリエラブックス
既存のTLノベルスの枠に収まらない、Webtoon化にあたっての魅力を持つ作品が、今回の最終選抜に残ったと思います。筆力的にも実力十分な著者様も多く、改めて「小説家になろう」系列「ムーンライトノベルス」における投稿作品の実力値に驚かされました。
ただし、どうしてもTLノベルスとして書籍化となると、ガブリエラブックスレーベルとしては王道としての作品性を軸にした要素を中心に鑑みざるを得ず、今回はあと一歩ながら書籍化該当作品は無しとさせていただきました。
ガブリエラブックスとしては、TLノベルスとしての性愛シーンを描く上で、「ヒーローとヒロインが惹かれ合う理由と過程」と「男性・女性それぞれから見ても魅力あるヒーローとヒロイン」にこだわっていただきたく思っています。
Webtoon化向きの原作作品と、書籍化向きの作品は必ずしも一致は致しません。それでも両方向性向きでの人気作も既存作品にはありますので、今後の「ロマンスファンタジー漫画原作大賞」への応募作に期待と応援をいたします。
- ※ 作品紹介は作家名順となっております。
- ※ タテカラー®は、NHN JAPAN株式会社の
登録商標です。 - ※ 本コンテストに関するお問い合わせはこちらよりお願いいたします。
comicoコミカライズチーム
この度は沢山のご応募、誠にありがとうございました。残念ながら大賞は該当作なしという結果でしたが、全体としては力作が多く、選考の末に奨励賞を新設して多くの方を評価する運びとなりました。
ロマンスファンタジーはタテカラー漫画の中でも大きな人気を持つジャンルですが、王道の展開を押さえながらも様々な切り口で魅力的な作品が集まったと思います。
一方でタテカラー漫画としてコミカライズするには難しい描写のある作品や、複雑すぎる内容の作品もあり、タテカラー漫画はどんな特性の媒体なのかをより皆様に知っていただかなくてはならないという課題も感じました。
これからも日々精進して参りますので、今後ともcomicoをよろしくお願いいたします。